【31】 双葉「…アナタが死んだら、誰がお父さんの無実を訴えられるんですか」 平井「信じてもらえるんですか?」 双葉「はい。いや。ええ?ああ。はい。いや?…自分でも、わかりません。アナタの為に何ができるとか、そういう事じゃないんですけど。今は、とにかく、死んではいけません」
【32】 井上「テメェらが何しようが知ったこっちゃねぇよ。どけって言ってんだ」 関野「どかねぇっつってんだ」 井上「ぶちまけてみるか関野。クソぶちまけてみるか?弊社の床を汚されたら困るんですがね」
【33】 双葉「編集長。不用意にそういう要望を言わない方が」 山部「君も問題点に挙げていたじゃないか。私一人の考えみたいに言うな」 立花「削除していただけますか」 嵯峨「…削除?削除って言った?それもね。アナタ達次第だと思うんです」 双葉「あれ、これヤバイやつかもしれない」
【34】 和泉「警察による状況的な証拠で、犯罪者に仕立て上げられてしまう」 平井「…やっぱり、無理なんでしょうか」 和泉「確たるものは自白に頼るしかないんです。どうして平井さんが毒物を入手できたのか、どうして怪しまれず薬を飲ませる事ができたのか。そういった合理的な部分を警察は十分に説明できていない」
【35】 平井「父といっても、血のつながりはないんです。母の再婚相手で」 天下「…そうかい。…じゃあ、アンタは里子って言うんじゃないか?」 平井「何で知ってるんですか」 和泉「気持ち悪いですね」 平井「気持ち悪いです」
【36】 関野「恋人ですかね。手、握ってましたから。どうします。殺しますか」 天下「やめろ、何も望んじゃいねぇよ。元気に暮らしていてくれたらそれでいい。堅気の真面目な男と一緒になって、幸せになってくれれば」
【37】 野村「どこの新聞社も出版社も相手にしてくれないのは何でだろ」 平井「それは。記者たちが言いたい事を言う場であって、一市民の声を届ける場所ではないから。じゃないですか」
【38】 山部「…これはあの作品の。…夢だな?そうですよね?」 嵯峨「困りましたね。誰一人死ぬ事なく、暴力もないようにしないと」 山部「待ってくれさい。これは『待ってくれ』と『待ってください』が、ごっちゃになって、嵯峨さんせい。あ、これは『さん』と『先生』」
【39】 嵯峨「変に刺激して、これ以上暴れられたら。あぁぁ!消えたくない!」 山部「消えたくない!」 児玉「どうしたどうした。暴れてるのはお前らだぞ」
【40】 野村「あ。これ。子供の頃に読んだ事あるかも」 藤丸「俺も知ってる。先月生まれた孫の為に買ってやったばかりだ」 河瀬「一言で言えばヘビが敵討ちする話ですけど。殺伐としてますよね」 藤丸「…孫に何て本を」
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撮影者:佐藤淳一 ※この画像の著作権は団体並びに撮影者に帰属します。