小原雄平
【小倉陽成】
故人・徳大寺義孝の非嫡出子。母は既に他界している。義孝とは数十年来会っていなかったが、義孝が書き遺した指示によって、この場へ呼び出された為、ある目的とともに異母兄姉達の前に現れたが、財産相続には興味を示さず、部屋に飾られた絵図に執着している。
道井良樹
【徳大寺光孝】
故人・義孝の長男。徳大寺製薬の社長。父が不慮の事故に遭った後、グループの経営を取り仕切る。自己中心的で我儘な性格で、妹とはたびたび衝突している。遺書により、唯一の相続人に指名されるが、それにはこの場に集まった者の過半数の承認を必要とする。
渡辺美弥子
【徳大寺祐子】
光孝の妻。社長夫人ではあるが、夫の会社に対する興味は全くない。ただ、夫が相続人として認められて欲しいとは思っている。料理や洗濯など普段の家事はすべて家政婦の清原に任せているが、最近、清原が長期にわたり休暇を取っていたので、十数年ぶりに台所に立ったらしい。
なしお成
【徳大寺紫】
故人・義孝の長女。徳大寺製薬の研究員。創業者一族ではあるが、会社の経営には一切タッチせずに研究に没頭していて、自らもサプリメントを常備している。兄光孝だけが相続人として指名されている事に反発して、自らの権利を主張するために、多数決にて敵対する。未婚。
岩田裕耳
【和泉康秀】
徳大寺製薬顧問弁護士。生前に義孝より、１通の手紙と、１通の遺書を託される。手紙の内容に沿って、この場に指示された人々を集め、遺書を公開する。財産相続に関する多数決「ＥＺ」を取り仕切る。故人の遺志を最大限に尊重した結果が最良の結果であると考えている。
添野豪
【阿倍友則】
故人・義孝と懇意にしていた画商。義孝に勧められ、彼のコレクションを管理する為に画廊のオーナーに半ば強引にされてしまった。が、彼自身は絵画に全く興味がない。その画廊は神保町にあるが、誰もその場所を知らない。紫に密かに想いを寄せている。
横島裕
【伊勢俊行】
徳大寺製薬社長秘書。光孝の秘書であり、社長の懐刀を自認する。会社人として自己の利益よりも社長・光孝への忠誠心を常に優先して行動する。坂上が会長室勤務になる前は直属の上司であり、今でも坂上の自由な言動を窘め、時にやきもきしている。
堀晃大
【坂上元輔】
徳大寺製薬会長秘書。有能ではあるが年若く、非礼な言動も目立つ若者。義孝に非常に可愛がられていた為、会長秘書室勤務となる。義孝の最期を看取り、秘書室を通じて総務に通夜の段取りを指示した。同部署の小野という女性秘書と交際している。
小舘絵梨
【在原敏恵】
故人・義孝が生前に通い詰めていた店の女将。義孝の事を良く知る一人としてこの場に招かれた。噂によると、義孝は人目を忍び、誰のお供もつけずに自ら運転し、彼女の店に通い詰めたという。小学三年生の一人息子を女手一人で育てている。
佐竹リサ
【清原千里】
徳大寺家の家政婦。祐子に代わってすべての家事をこなす。義孝が事故に遭った際は、自らも階段から落ちた怪我の為、入院していた。退院後も病床の彼の世話が満足にできずにいたため、心残りとなっている。普段は徳大寺家の我儘に振り回され、あまり我を出すことはしない。