【31】
ペルーナ「すでにお代は頂いておりますので、ご出立の際は、お部屋の鍵だけお返しください」
ジョクラトル「わかった」
ペルーナ「火災など、万が一の場合は、我々が誘導いたしますので、慌てず行動してください」
ジョクラトル「わかった」

【32】
ペルーナ「あちら、どなた。どういう関係？どこへ行こうとしてるの」
シレオ「今はちょっと説明できないんです」
ペルーナ「説明できないってどういう事。おかしいわね。執行官がアンタの行方を追っているようだけど」
シレオ「ここの場所を？」

【33】
アモ「あの人たちは、僕達を恐れているんだと思います。それは、僕たちも同じだと思います。言葉が通じないから。余計にそう思う。嵐が来る前まではそんな事なかったのに」

【34】
ゼノ「気象の科学的見地からすると、人を海の神への捧げものとして、海に沈めてみるといいと思う」
ロサ「それって科学なんですか、本当に」

【35】
ロサ「不衛生では、いずれ病気になる人がでてくるかもしれません」
ノバ「それは面倒だな。よし、風呂場の開放を要求しよう」
マス「まず食糧の確保に決まっているだろ。皆、動けなくなるぞ」
ノバ「それも面倒だな。やはり食糧を求めよう」
ロサ「アナタは自分の面倒しか考えていないの？」

【36】
右崎「未婚の女性を集めてどうするんだろな」
奥田「そんなの決まってる。王の慰みものになる」
右崎「酷いなそれは。そんな王は、女の敵だ。女と漁師の敵だ」
小早川「漁師関係ないけどね」

【37】
宍戸「結局、人々が皆、幸せに暮らせればそれでいいと思いますが」
小早川「ちょっと甘いんじゃない？誰かが幸せな一方で恵まれない人がいるのは社会の力学じゃないの」

【38】
宍戸「皆はどう思います？夢の事なんですけど」
奥田「だから、偶然だって」
宍戸「そういう事じゃなくて。私たちが、彼らに対して決めたルールが、どうして夢の中で。…それも偶然でしょうかね」
小早川「他に、何か説明がつくの？全員が納得できる説明が」

【39】
右崎「【王】は【民衆】に【食糧】を【与えなければならない】こういうのでどうでしょう。いいよね」
奥田「待った。それだと、俺たちが食料を分け与えなければならないという意味にとられやしないか。あの連中にとって」

【40】
宍戸「待ってください。もしこれが今日の夢の中に反映されていたら」
甲斐「あの王国に対して、新たに食料を徴発する法が出されるのではないかと、心配しているの？」
宍戸「あの親娘はどうなるんでしょう。明日の食べ物にも困って、やっとのことで税を納めたあの中の人たちは」