【51】
パテル「誰がすすんで、そんな場所に娘を差し出す。そんな親がいると思うか？」
ラディウス「ああ。いないでしょう。よほど、無知で愚かな親でなければ。だから困っていたのだ。法に従わなければ、村の評議員として我が妻の責任が問われるのでね」

【52】
ヨークス「……王を、…殺そうと思う」
フィリア「無茶にも程があるわ」
ヨークス「もう決心したんだ。簡単に曲げられない」
フィリア「無駄に命を捨てないで。私がどん底の暮らしの中でも、生きる希望を失わないのは、あの村にあなたがいるから」
ヨークス「…え。そうなの？」

【53】
ペルーナ「え、父さん…？……んな馬鹿な」
シレオ「ほ、本当です。僕たちが物心ついた時には、既に戦争で死んだと思っていた、だから記憶と一致しないのは無理ない」
ペルーナ「父さんなの？私の事覚えてる？」
ジョクラトル「いや、わからない」

【54】
ドルミート「失礼。部屋を間違えました」
ペルーナ「執行官だよ。アンタを追っているんじゃないのか？何をしたの」
ジョクラトル「あの者は執行官ではない」
ペルーナ「だって、執行官の紋章をつけているし」

【55】
ドルミート「………見たのかと聞いている」
オルニット「…顔は…見てはいないんですが、でも…本人がそう自白して」
ドルミート「詳しい話を私の部屋でゆっくりと聞かせてもらおうか」

【56】
マス「…あいつらがいなくなればいい。一人残らず」
アモ「……やっぱり。そうするしかないんでしょうか」
エンドウ「それはどういう意味だ。言葉通りの意味か。それはダメだ」
キト「……いや、やろう。それしかない。斧はあるのか？」

【57】
エゴ「自分たちが生きながらえるにはどうしたらいいのか。口を減らした方が、残った者が生存できる確率が高くなる」
ノバ「やはり、つまらない想像だ。つまらないを越して不愉快だ」
マス「お前はこの中の誰かを犠牲にしようって言うのか」

【58】
ゼノ「私は気象予報士だ。私がいないと明日の天気がわからないぞ」
ノバ「必要か？」
ゼノ「必要だろ！天気がわからなければ船も出せないだろ」

【59】
堀内「理想は結構だけど、宍戸は肝心な所に気付いていない」
宍戸「どういう事でしょう」
奥田「俺たちはすでに、支配者側の立場という事でしょう。現地の人間より上に立ち、そこから物事を考える。もはや、支配される側の事まで頭に置く余裕がないんじゃないか」
宍戸「それは統治の在り方を見失っているんだと思うんです」

【60】
右崎「いや、そんな事よりももっと重要な事があるはずです」
古関「右崎。言ってみなさい」
右崎「オルニットですよ。不運にも事件を目撃して、審問官に連れていかれたオルニットですよ！助けてください！」
宍戸「どうでもよくないですか」