【21】
和泉「いかがしました？」
小倉「出会ったばかりなので、どちらに投票していいものかわかりませんよ」
【22】
光孝「…お前、天才だな」
伊勢「…お気づきではありませんでしたか。私、天才です。頼むよ。君」
【23】
和泉「賛成票合計、マイナス１点。という事で、反対が多いという結果に」
光孝「ま。ま、まい、マイナス！？マイ？本当にマイナス！？」
【24】
小倉「お兄さんの事が嫌いですか？」
紫「自分本位で他人の事なんか考えない無神経さが気に食わないのよ」
小倉「兄妹のいがみ合いを父はあの世でどういう思いで見ているのでしょう」
紫「どうせ楽しんでいるに決まってるわ」
【25】
小倉「父の…、義孝さんの亡くなった状況を知りたいんですが」
伊勢「状況？…あれは、高速道路での事故だった。それで意識不明の状態が続いていたんだが…。検証によると、ブレーキ痕が無かったらしい」
【26】
祐子「息子をダシに使ってるって。アナタの息子は詐欺師だって」
在原「…私の息子が…？そんな事を言われているんですか？」
祐子「さっきそう言ってたわ。ひどいわよね」
【27】
祐子「……言ってやったわ。これで夫に不利になるように動くはずよ」
清原「ああ、奥様。勝手な誤解で無暗にいろんな人を傷つけてます」
【28】
光孝「おい、紫。賛成に入れろ。そしたら財産を分けてやる」
紫「…半々に？」
光孝「そんなわけ行くか。法定相続分だろうが、１０等分だろうが、少なくとも、それ以上は保証してやる。俺が相続したら、お前の得になる」
【29】
坂上「―ごめん、まだ終わらないんだよ。そう。特徴的な眉毛のおっさんがまた点数数えてる。いや、違うよ。女じゃないよ。正真正銘のおっさんだよ。誤解しないでよ。もうすぐ。間に合うから。絶対」
【30】
伊勢「何となく、こちらの陣営が劣勢ですな。何か、考えはないのか」
和泉「これだけ点数がかさむとなると、マイナスを持っている誰かが意図的に賛成票に入れているに違いないでしょう」
