【41】 伸年「…わからん。急にこいつが、米袋を被せてきて」 實智子「夫婦喧嘩でございますか?」 伸年「そりゃ結婚して三十数年、何度も夫婦喧嘩もしたがな、今まで米袋なんて登場した事一度もなかったぞ」
【42】 實智子「…申し訳ございません、旦那さま。お許しください」 教子「…なかなかにしぶとかったわ。袋を被せて、包帯で縛りましょう」
【43】 宇田川「被害者は会社などで人間関係のもめ事などは」 清美「いえ。会社には勤めてなかったと思います」 紅林「…では常務ってのは。被害にあわれたのは江島常務ですよね」
【44】 清美「待っていても、犯人は捕まえられないと思いますがね」 尚雄「彼らは捜査のエキスパートです。彼らの力を信じましょう」 柴田「仲良く!とにかく仲良くしような!」
【45】 紅林「そういう事なら、そこにいる川上さんも詳しいんじゃないでしょうか。その道のプロでしたから。ね?」 尚雄「…やめてください。昔の話です」
【46】 清美「そうなの?もしかして、こちらとお知り合いだったりして」 宇田川「警察と言っても、中は広いですからね」 尚雄「…しかし、皆さんの事は、一方的に存じておりました」 宇田川「そうでしたか。あまりよくない噂でしょう」
【47】 千夏「旦那様!」 由子「これ、どういう状況なんですか?」 千夏「わからないけど、かなりの重病なんじゃないかしら」 由子「重病というか、もっと重大な何かに巻き込まれてるんじゃないですか」
【48】 實智子「奥様!私を見捨てる気ですか?」 教子「見捨てられたからって、変な気起こして、ベラベラ喋っちゃだめよ。今、明らかになったら全く意味がなくなるから」 實智子「勝手です、奥様!」
【49】 伸年「…ん…ここは?」 清美「あなたの部屋よ。実家の」 伸年「…私は確か…、……そうか、…どおりで体が痛むわけだ」 清美「車にはねられたんですものね。怖かったでしょう」 伸年「ええええ?私が?!いつの間に?!」
【50】 柴田「―もしもし、三橋さんのお宅か?お宅の娘さんを預かっている。あ、専務!ああ、どうもこれは。お休みの所申し訳ございません。柴田でございます」
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撮影者:佐藤淳一 ※この画像の著作権は団体並びに撮影者に帰属します。