【81】 千夏「何してるんですか」 由子「…私、やっと思い出したんです」
【82】 伸年「私が川口の工場を出た時には既に車はなかった」 實智子「…なかった」 伸年「私はてっきり、アイツが私を置いて帰ったものだと」 實智子「…帰った」 伸年「ちょっと二宮さん、落ち着いてくれないか」
【83】 教子「見捨てるんですか、二宮さんを」 伸年「運転手とはいえ、他人じゃないか。私にこれ以上どうしろと言うんだ」
【84】 宇田川「本来助かる命が、一人の男のエゴによって消されてしまう」 教子「アナタが殺したも同然よ」 保彦「そんな薄情な人間に、ついて行く会社の人間はいないでしょう」 實智子「旦那さま、一生お恨みしますから」
【85】 實智子「…旦那さまごと、カバンに見立てるというのはいかがでしょう」 保彦「え、どういう意味ですか?」 實智子「旦那さまも、カバンの一部という事にするのです」 清美「え、どういう意味ですか?…二宮さん、目がおかしいわ」
【86】 尚雄「ただ、アナタ方のしたことはいたずらに家族の心を傷つける行為だ。それは許されません。一生かけてでも償っていかなければ」 由子「…はい」
【87】 清美「…それは…まけられないの?」 紅林「―は」 清美「三百万ぐらいにならないかと聞いているんです!」 紅林「―そっちが釣り上げたんじゃないのかよ!」
【88】 保彦「ただ、犯人に偽物だとバレたら、常務の身が危なくないか」 尚雄「確かに。しかし、そこは警察の方々が救ってくれるはずです」 保彦「警察を信じるのか?」 尚雄「彼らは優秀な刑事です」
【89】 佐地「このまま車に乗せして大森に向かったらいいじゃないか」 紅林「ああ、それが手っ取り早いな。サージ、足の方抱えてください」 伸年「やめろ!触るな!」
【90】 伸年「どうか、二宮を救ってやってください」 實智子「…ありがとうございます!」 伸年「…とでも言うと思ったかね!保彦!大阪へ行くぞ!」
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撮影者:佐藤淳一 ※この画像の著作権は団体並びに撮影者に帰属します。