【81】
ロドニー「覚えていないのか。…『そこで、誰に襲われたんだ?』」
スパイク「『いや。驚くべきことに、我々になじみのある名前だ』」
ロドニー「『この施設の人間という事だな』」
スパイク「『フィッシュアンドチップス』」
ロドニー「確かに馴染み深いな」
【82】
スコット「サリー。君は資料庫へ行ったのか」
ロドニー「…彼女を疑っているのか?」
スコット「だとしたら、お前もそれを知っていて。何故、黙っていた」
ロドニー「彼女のはずはない。アトリーを襲う動機がない」
ドーラ「…サリー?アナタが、アトリーを?」
サリー「違うわ」
【83】
サイモン「だが、人の思惑に振り回されるのが、機械の宿命だ」
ソール「…それは。ミネルバが可哀想だ」
サイモン「それでも私は、人格が垣間見える事に、精神性を感じつつある」
ソール「非論理的な事をいうじゃないか」
サイモン「尊重してやるべきかもしれない」
ソール「わかっている。そんな事は」
【84】
ビッキー「…サリーを殺人犯に仕立て上げたいわけ?」
モニカ「そんなつもりはないけど。上手くいかないのよ」
ビッキー「『ノー』って言えば済む話でしょ」
モニカ「今は、その段階から進んだの。もう後戻りできないの」
【85】
スコット「つまり、これはお前からサリーに宛てた手紙という事になる。お前が、サリーの正体に気づき、何かしらを伝えた、これも一つの暗号なのだろう。それを受け取ったサリーは口封じに動いた」
ロドニー「そんなんじゃない!これはお前の、ただの愛の告白の手紙だ!」
ドーラ「それはそれで問題があるな!」
ロドニー「問題があるね!」
【86】
モニカ「『面白いじゃないか博士!』」
ソール「み、認められた!と、特、にな、なにもしてないのに!」
ドーラ「ありがとう!博士!」
ロドニー「『彼で遊びすぎじゃないのかね!』」
モニカ「『これはスコットから与えられた私の権利だ』」
ソール「あいつ、そんな権利を勝手に与えたのか!」
【87】
スコット「チェスの対局は三つの段階がある。まず自分が有利だと願う段階」
シド「やった!これ、全部俺の金だ!金だ!」
スコット「第二は有利だと信じる段階、第三は、負けるとわかった段階だ」
シド「やった!金だ!金だ!金だー!」
スコット「得るものと失うもののバランスを見極めなければならない。わからん奴が、ゲームで身を持ち崩す」
シド「やったぁぁぁ!お金だ!」
スコット「うるせぇな!」
【88】
グレース「アナタが、あの中に、アトリーを見ようとした」
サイモン「そしてその言葉は、私の言葉だ。果たして。私の精神は、彼と、一体となった。なったような錯覚だった」
グレース「どういう事でしょうね」
サイモン「君は知っているはずだ」
グレース「口から出た言葉だけ。アナタの内面までは、記録してませんから」
サイモン「私はアトリーを自分のものだけにしたかったのだろうか」
【89】
セス「ちょっと待てぇぇ!」
ロドニー「セス?」
セス「…自分だけ」
ロドニー「セス?」
セス「それは裏切りじゃないか?」
ロドニー「そうだ。祖国への裏切りだ」
ビッキー「あと、ドーラへの裏切りね」
セス「『そうやって自分だけ助かるつもりか』」
【90】
ビッキー「だから一種の秘密の暴露というか。同性愛者だという自白ね」
セス「成る程。そうだったか」
ロドニー「セス」
セス「ロドニー。私がナチスのスパイだと言ったのは忘れてくれ」
ロドニー「そうはいかないな!」