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【31】(Cage.3 ニュースピーク・ケージ)
ツキガタ「じゃあ、悩める君へのヒントに、もう一問、クイズを出そう」
 ハルミ「え?また?」
ツキガタ「今度はもっと単純に。君の質問に対し、はいかいいえで答える」
 ハルミ「ほほう。…これは、まいったぞ

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【32】(Cage.3 ニュースピーク・ケージ)
 ミツメ「じゃあ、単刀直入に。主人の浮気相手は。アナタじゃありません?」
 フウコ「私?違います違います違います!どうして?私、知らないです」
 ハルミ「おいおいおい、どうしたどうした。何が起きてるの」
 フウコ「恐怖よ。恐怖が目の前に」

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【33】(Cage.3 ニュースピーク・ケージ)
ツキガタ「男は母親を背負ってみて初めて、母が既にヤンリツゥラツーカの祝福を受けた事に感動したんだ。宇宙と一体となる前、現世から少しだけ隔離した、一握りの人が見る事のできる刹那の光だよ」
 ハルミ「ええ。そうですね」
ツキガタ「あまりの感動に、動く事さえ忘れたってのが、本当の所だろう」
 ハルミ「ちなみに、これ、正解した人いるんですか?」

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【34】(Cage.3 ニュースピーク・ケージ)
ハルミ「減ってる!すごい減ってる!何なの?」
ミツメ「だって、あの子、無職だもの。ないないないないないない」
ハルミ「そっちの部屋では何が起きてるの?」
ミツメ「ないわあれはないわ。ないないづくしだわ。あれはナイジェリア」
フウコ「ババア!おいババア!

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【35】(Cage.3 ニュースピーク・ケージ)
フウコ「何かを疑わなくなれば、人はどんどん単純になっていく。きっと、それが誰かにとって都合がいいんだわ。使える言葉が少なくなっていったら?人の思考は、誰かしらの検閲を知らず知らずのうちに受けるようになるのよ。人は馬鹿になっていく一方ね」

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【36】(Cage.3 ニュースピーク・ケージ)
ツキガタ「カミが」
 ハルミ「…あの、ツキガタさん、この部屋で、そういう宗教的な」
ツキガタ「トイレ、紙がないんだけど」
 フウコ「やっぱり大だな」

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【37】(Cage.4 ライフログ・ケージ)
クロバネ「被害者の女性はロープのようなもので首を絞められた後、ナイフで刺殺されたものと思われる。当局は殺人の疑いで、現場付近で一人暮らしをしている被疑者の男を拘束した」
 ユキタ「自白はしたんですか?してないんでしょうな。だから私たちが?」
 トガメ「何で私達なんでしょうか」
クロバネ「無作為に選ばれるのは、市民の義務ですから」

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【38】(Cage.4 ライフログ・ケージ)
タムカイ「私が怖いと思うのは、そんな個人的に撮影した写真まですべてセンターに筒抜けだという事。誰しも、気軽に、何も考えずに撮影したものまで覗かれているなんて、思わないでしょう」
クロバネ「それらの是非はここで話し合うべき事ではない

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【39】(Cage.4 ライフログ・ケージ)
タムカイ「そうですか?アナタ、偶然死体を発見したとする。何をします?」
 トガメ「う、うわぁぁぁって言う。あ、待って。ぎ、ぎゃぁぁぁかもしれない。…………え、そういう事じゃなくて?」
 ユキタ「馬鹿か

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【40】(Cage.4 ライフログ・ケージ)
クロバネ「男の行動は、ケージシステムにより、いつ、どこにいて、何をしていたかある程度わかります。但し、ここ数日来、センターへの何者かのサイバー攻撃により、時間情報の信憑性は失われました」
タムカイ「『いつ』の情報がわからないという事?」
クロバネ「ええ。それぞれ、被疑者の行動についての情報をランダムにお配りします。自分たちの判断の材料にしてください

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撮影者:佐藤淳一  ※この画像の著作権は団体並びに撮影者に帰属します。