【81】(Cage.7 ダブルシンク・ケージ)
フウコ「待って。そのおかしな動きは何?礼拝のつもり?」
アラガイ「ただ、外を覗いただけだろうが。そんなにおかしかったか?」
フウコ「もしかして、アナタ……そうなのね?」
ミツメ「違う!これは違います!」
アラガイ「アナタ何だよ!気になるから言えよ!」
【82】(Cage.7 ダブルシンク・ケージ)
ミツメ「私も?一緒に?」
フウコ「結婚を?それは無理でしょ」
アラガイ「わかってる!だからこんな事になったんだ!」
フウコ「え、あ、ごめんなさい。アナタの話はよく聞いてなかった」
アラガイ「嘘だろおい!」
【83】(Cage.7 ダブルシンク・ケージ)
アラガイ「…言わなくても知ってんだろ。テレビ見てないのか?」
ユキタ「…何。アンタ有名人?何に出てる人?ドラマとか見ないから」
アラガイ「ニュースだよ」
ユキタ「アナウンサーか。で、彼女とはどこで知り合った?」
アラガイ「どこで?……ここで」
ユキタ「この部屋で?……俺がいない間に。いつの事だ」
【84】(Cage.7 ダブルシンク・ケージ)
ユキタ「ちょっと黙ってろ。アンタ自分が何やったか、わかっているのか」
アラガイ「何だお前。何の権利があって、俺に説教してんだよ!」
ユキタ「当事者だよ!被害を受けた側だ。俺が説教しなきゃ誰がする!」
アラガイ「アンタ、関係者なのか?」
ユキタ「俺さっきそう言ったよね!だからわざわざ自己紹介したよね!」
【85】(Cage.7 ダブルシンク・ケージ)
アラガイ「何とか言えよ」
ミツメ「2人は、お互いに、何て呼びあっているの?」
ツキガタ「私は彼女の事を、ワンダラヴェーダと」
フウコ「…ワンダラヴェーダ」
アラガイ「…何かつぶやいた。アンタのかみさんもどこか狂ってんのか」
ユキタ「おい、どうしたしっかりしろ。気が触れたか?」
【86】(Cage.7 ダブルシンク・ケージ)
ミツメ「それで、今後はどうしていくの?一緒になるの?」
ツキガタ「僕ごときが、広大無辺な宇宙と一体となるには早すぎます」
ハルミ「私ごときが、広大無辺な宇宙と一体となるには早すぎます」
ミツメ「恐怖恐怖恐怖!」
【87】(Cage.7 ダブルシンク・ケージ)
フウコ「向こうの部屋、様子がおかしいの。信者の男が来ているみたい」
ユキタ「何だと?…すぐに通報しよう」
フウコ「待って。あの男、センターを爆破しようとしたテロリストで」
ユキタ「何故それを早く言わない!…何故今まで話が噛み合っていた」
フウコ「それはもはや奇跡よ」
【88】(Cage.7 ダブルシンク・ケージ)
ツキガタ「ちなみにその日はワンダラヴェーダは、都合で欠席するとの事で」
ミツメ「…欠席するの?」
フウコ「結婚式なのに?」
【89】(Cage.7 ダブルシンク・ケージ)
ツキガタ「お母さん、時折、僕以外の誰かと会話をしているようですが」
ハルミ「…この部屋が監視されている事は言っちゃダメよ」
ミツメ「…言えるわけないでしょ」
ツキガタ「もしかして。……見えているのですか?宇宙が」
ミツメ「ええ?……ええ」
【90】(Cage.7 ダブルシンク・ケージ)
ユキタ「やめろ馬鹿野郎!頭がおかしいのか?おい、すぐに通報しろ」
フウコ「…そんな事、今、口にしたらダメよ」
アラガイ「それは残念だ」
ユキタ「あ。違うんです!」